2021年度(令和3年4月1日〜令和4年3月31日)事業計画


[事業計画の方針]

 先般より新型コロナ感染症がもたらす負の影響の規模は図り知れず、福祉事業所運営の見通しも予測が難しい現段階であるが、引き続き感染症対策に努め、第一に利用者とそのご家族、そして全職員の健康に留意する一年としたい。
 当法人は、2006年2月にNPOを設立して今年で15年目を迎えた。
 「自閉症」という重篤な障害が判明し『親亡き後』という言葉に表わされる先々の不安を抱えながら親の会に参集した私たちは、こどもの年齢(ライフステージ)に合わせて、その時々に必要な活動に勤しんできたが、今、令和の時代となっても『親亡き後』は、依然私たちの手元に残るテーマである。
 この15年間で達成できたことと、諦めたこと、まだまだ具現化できていないことを整理し、現在の事業継続に加え次世代への「カタチ」を残すため、ツイノスミカ実行委員会において可能な計画を立てていく。

1. 児童福祉法に基づく障害児通所支援事業

保育所等訪問支援「カーム」

 今年度、カーム開設から利用されてきたお子様が就学を迎え、契約利用児の大半が学齢期に入られたことで訪問支援先である幼稚園保育園と学校の割合は、1対1から1対2となっている。
 立ち上げからの2年間は、「保育所等訪問支援」というサービス名を怪しまれるなど苦戦を強いられる場もあった。また、保護者やご家庭が必要とする支援の幅は広く、個々の条件、状態に応じて支援に向かうための準備時間に多くのエネルギーが必要であった。このことから、支援内容、時間、回数等の見直しをすすめ、3年目をスタートしている。
 共働きは今や生活スタイルの主流であり、特別なニーズを有する幼児が早期から託される園生活(集団)の中にこそ必要不可欠なサービスであることを認知いただき、自閉症支援の専門スキルをベースに、具体的なツールやノウハウを提案、提供していくことを今年度カームの目標とする。

2. 総合福祉法に基づく障害者通所支援事業

就労移行支援 ワーキングサポートセンタースタンバイ

 昨年度に引き続き、自立(自律)の基礎となる生活スキルに焦点をあて、健康管理、体力づくりに力点を置いた一年とする。
 ここ数年来、かなりの割合で見受けられる青年期の方々の実像として、6時間以上の勤務に耐えうるだけの基礎体力や作業スピードを維持するための筋力がかなり不足している。このことからもゲーム・スマフォ依存等がもたらす生活スタイルの変化、影響が感じ取れる。
 一般企業就労を果たし継続的な職業生活を維持するうえで必要とされる基礎体力と食事を含めた栄養(健康管理)の摂取等、生活し労働するための基本的な身体づくりを中心に据えた教育と訓練を進めていく。

就労定着支援 ワーキングサポートセンタースタンバイ

 就労定着支援においては、引き続き20名/月の利用定員規模で実施とする。
 就職後、障害福祉サービス(ヘルパー)を利用しながら一人暮らしを始め精神的な自立も達成できた方もいらっしゃる一方では、3名の離職者を出してしまった。
 その内の2名の方は、就職してから3年目に入られていた方たちである。言葉のやり取りがスムースな方たちでも、職場において都度都度の明確な指示を必要としていることやタイムリーな質問ができるかどうか(間を割って用件を伝える)など、コミュニケーションを必要とされる場面での不全感、未達成が彼らの日々のストレスに直結してしまうことが顕著になった。
 雇用後の職場において、そこで働き続けるために必要とされる能力評価とご本人の等身大の評価を雇用先担当者へフィードバックし共有し続ける必要がある。そのためにも、定着支援レポートに反映できる新たなスタンバイ評価項目の準備を始める。

3. 広報啓発事業

4. ツイノスミカ実行委員会活動

5. その他の事業

 なし