ワーク作業教室


新潟市自閉症親の会では、会員の子どもたちを対象に毎週木曜日の放課後、ワーク作業教室を開いています。

Q:"ワーク"って何?

A:TEACCHプログラムの作業体系をヒントにしています。
一定の課題(手作業)を最後まで丁寧に取り組むことをします。『目と手の協応』にあたるトレーニングを中心に集中力を養います。私たち担当者は、一人一人のこどもが「達成感」を得られることが大切だと考えています。それが将来、それぞれの中に「働くための力」として蓄えられることを目標としたいです。そのための支援姿勢としては、一貫性を持ち導いていくことを心がけています。

Q:ワーク教室を始めたきっかけは?

A:健常児には、日常の中に学校が終わってからの居場所(塾、学童保育、スポーツクラブなど)がありますが、私たち自閉症のこどもたちには、放課後の暮らしを有意義に過ごせる場がとても少ないです。学齢期からの放課後支援の一つの形、場として提案提供することで、このこどもたちの生活の質を高めることがねらいです。

Q:立ち上げるまでに苦労したことは?

A:よそで展開しているものを、そのまま持って来られるわけではありません。おまけに担当である私たちは親です。自分たちが毎日の育児の中で培ってきた経験があるだけです。それぞれの子どもにどういう課題から与えていけば良いのか、またどうステップアップしていったら良いのか、不安が大きかったです。会長のアドバイスと文献を参考に手探りでスタートし、そして3ヶ月たった今でも、試行錯誤を繰り返しています。

Q:現在通っている子どもさんの人数、学年、様子などを教えてください。

A:年中から高1まで、8名の子どもたちが通ってきています。
はじめのころは、表情も硬く、座る姿勢や手の動きもぎこちなかったですが、最近は慣れてきて表情も穏やかになり、落ち着いてきました。僅かずつではありますが、手の動きも滑らかになりつつあります。「これやりたい」なんてリクエストも出てきました。そうは言っても、好調不調の波はありますし、マイワールドにスリップしたり、私たちの課題の与え方が悪くて、混乱したりとドタバタしています。

Q:ワークの内容(どんなことをしているのか)を教えてください。

A:教材の写真を入れます。
打つ、縫う、分ける、並べる、回す、縛る、巻く、線を引く、挿すなどの作業をしています。

Q:これからどんな風にしていきたいですか?目標はありますか?

A:当面の目標は、もっと多くの人に関わってもらって、内容をもっと充実させたいです。また他の曜日にも開きたいですし、終了時間も少し遅くしたいです。
そして将来は、ここを働く場にしたいです。
子どもたちのすべてが、仕事につき、余暇を楽しみ、穏やかな人生をおくってくれることを、願っています。